こんにちは。
葛飾区は新小岩の自転車大好き行政書士、野村です。
以前も書いたことがありますが、Hナンバー導入の話です。
一定の旧いクルマの自動車税は、欧米ではHナンバーとして優遇されます。
対して日本では、官民の思惑がなせる業で重税が課せられてしまいます。
その結果、ユーザーは4~5年毎にニューモデルに買い替える需要が発生して、メーカーはそれで稼げる仕組みでした。
しかし、
① 安全装備や環境規制をクリアするための開発コスト回収のためにクルマ自体が高額化したこと
② 中間層が崩壊し、非正規雇用などの「先が見通せない」層が増加し、収入も低いことから自動車の購入が難しいこと
③ 少子高齢化に伴い高齢層の免許返納などで運転者自体が減っていくこと、そもそも少ない若年世代が運転免許を取得しないこと
④ カーシェアリングやレンタカーなど、所有から利用へと価値観が変化していること
⑤ 自動車自体が所有する価値のあるモノから、単なる移動手段・輸送手段というコモディティ化が進んだこと
⑥ そもそも魅力のあるクルマが無いこと(MT派は特にね)
⑦ 消費増税や、社会保険料を支払うのも大変なのに、自動車税や車検費用、任意保険料や駐車場代、燃料費など取得費以上にランニングコストがかかるものを所有するメリットが少ないこと
⑧ やっと購入しても、長期間の仕様を前提としていない制度設計であること
⑨ ネット通販などで宅配が発達した結果、クルマがなくても荷物の搬送に困らないこと
⑩ あと10年もしたら自動運転のクルマが走り出すかもしれないこと
など、こうやって見るとクルマを所有するのはもはや伊達や酔狂のレベルでないと難しい状況になっていますね。
うん、そりゃ買わないや。
自分クルマ好きでしたけど、経済的な理由以外に⑥の理由でここ10年クルマに乗っていません。
欲しいクルマは20年くらい前のモノですし…
で、何が言いたいかというと「もうクルマ売れないでしょ!」ということです。
なので、今後はクルマを購入するという希少な行為を行った方に、どうメリットを提供するか?を考えた方がいいのではないかと。
税制、や車検制度を始め、メーカーも4~5年のったら乗り換えてもらうのではなく、長期間乗ってい頂けるようにサポートするにシフトすべきではないかと思うのです。
その意味で日産やマツダが行っている、旧いクルマのパーツの再販などは良い取り組みかなと。
その方向をサポートするためにも国は、Hナンバーを導入して、一定の期間を過ぎたら税を軽減するなどして欲しいものです。
「旧いクルマは環境に良くないから」とは言いますが、新しいクルマを生産するのにどれだけ環境に影響を与えるのか考えれば、その議論は意味をなさないと思います。
良いものをより長く使える社会を作ることが、環境にも配慮することに繋がると思うのです。